「仕事に行きたくない」と考えている方で、朝起き上がれない、吐き気や頭痛がする、涙が出て止まらない、などの身体症状がある方はいませんか?
そうした方は、ぜひこの記事を読んですぐ対処してください。
吐き気や突然泣くなどの症状は無視できません!
「仕事に行きたくない」という気持ちは、誰しもが一回は持った事があると思います。
ただこういった気持ちの多くは、「何とかなるさ」「今日我慢すれば、楽になる」といった感じで気持ちを心の内部に押し込めて、皆さんは暮らしているのではないか?と思います。
もちろん、この対処法は健全で、多くの皆さんもごく当たり前にやっている事です。
ただ、それが、1ヶ月以上続くとなれば話は別です。
「何とかなるさ」と本人は思っていても、すでに客観的には「何とかなって」いません。
こうした感じで自分の気持ちを押し込めていると、次第に感情自体はある意味麻痺してしまい、日常のつらい事や嫌な事も我慢して耐えられるようになってきます。
ただ、その内様々な身体症状が出てきます。
朝起き上がれない、吐き気がして外に出れない、突然涙が出て止まらないなどです。
こうした身体症状は、これ以上我慢すると体を壊しますよ!という体からの警告なのです。
ですので、こうした身体症状が出始めた時点で、休息を取る、ストレスの原因から離れるなどの何らかの対処をしないと、取り返しの付かない精神疾患(うつ病)などを起こしてしまう可能性があります。
ですので、身体症状が出始めた時点で、まずは心療内科を受診して、適切な治療や対処を始める必要があります。
決して体からの警告は無視しないでください。
吐き気や朝泣くくらいなら辞めるべき理由
身体症状が出始めた時点でかなり深刻な状態である事は前章で述べました。
ここでは、身体症状が出始めた時点で、会社を辞めるべき決断を行うその理由について述べてゆきます。
ともかく、会社の事は忘れて休息を取るのが絶対条件です。
会社を辞める事が決断できていれば、会社での人間関係も気にならなくなると思います。
引き継ぎも気にしている場合ではありません。まずは、「休息」です。
うつ病はとてもつらい病気です
身体症状が出始めた時点で、かなり状態は深刻です。
心療内科に受診して、すでにうつ病、うつ状態である、との診断がなされるかもしれません。
うつ病やうつ状態は、先ほどから述べている身体症状が、2週間以上持続している場合に濃厚となります。
一度うつ病になってしまうと深刻なのは、すでに神経はかなりすり減っており、ストレスの元(パワハラ上司など)から離れて安全な環境にいても、すぐに症状は改善しないという事です。
むしろ、うつ病はとても治りづらい病気で、軽度な場合でも半年、重度な場合では十数年を要する場合があります。
うつ病はとてもつらい病気です。
体が思うように動かない(外に出れない、電車に乗れない、ベットから起き上がれないなど)のはもちろん、自分は価値のない人間だ、生きている意味が分からない、死んでここから居なくなりたい、などの非常にネガティブな感情が襲ってきます。
こうした感情は、うつ病という病気によって引き起こされる症状で、決してあなたが本来持っている性格や性質から生じたものではありません。
ただ、非常につらい事は間違いのない所です。
このようにつらい症状で長期間苦しむよりは、会社を辞める決断を今すぐすべきです。
明日は、とりあえず有給休暇で休んでみましょう。
安全な環境で、休む事に専念すれば、もしかしたら比較的軽く済み、体調が早く回復するかもしれません。
うつ病は、リハビリも含めて回復まで時間がかかります
うつ病は、長くつらい病気です。
それはリハビリ期間が長く、つらい事にも起因しています。(早くても半年以上を要しますが、再発なども考えると無理できない。ある意味、一生つき合う覚悟が必要かもしれません。)
ある程度、体調が回復してくれば、外出してみる、電車に乗ってみる、リハビリ施設での軽度な仕事を行う、など普段の仕事ができるようになるまで、ゆっくり慣らしてゆきます。
ただ、この回復期間には、波がある事が知られています。
ある日初めて電車に乗る事ができた、といっても、次の日は気分が重く、外出のできない状態になってしまう事もあります。
こうした上下動を波のように繰り返しながら、全体として回復に向かってゆきます。
ただ、この時期こういった振れ幅が大きいので、患者さんにはとてもつらいようです。
実は、うつ病患者の自殺率がとても高いのもこの回復期なのです。
このように、うつ病になると、とてもつらく長い回復期を経験しなければなりません。
ぜひそうなる前に、会社を辞める決断をして、休息される事をお勧めします。
これまでの仕事ができなくなるかもしれません
これまで、バリバリ仕事をこなして来たという方は、同じような仕事の仕方はできないかもしれません。
うつ病は、とても再発しやすい病気でもあります。
そのため、復職後でも、うつ病が再発しないように細心の注意を払う必要があります。
よくある疑問として、「うつ病を隠して就職活動はできないのか?」「うつ病であった事が、バレたら再就職に不利ではないか?」という事が言われます。
実際の所、どうなのでしょうか?
これは、もちろん症状の重症度にもよりますが、基本的に隠す事はお勧めしません。
もし、「うつ病」との診断が下されていた場合、その事を隠して就職すると虚偽の報告をした事になります。(再就職先では必ず、過去の病歴について聞かれます。)
また、「うつ病」である事を隠してかなり体力的にも精神力にもつらい職場に回されてしまった場合はどうでしょうか?
うつ病の再発の危険がかなり高まります。
隠すよりはむしろ、「うつ病」に理解があり、周りも協力してくれるような会社なり職場を探す方がベターかもしれません。
ただ、これまでと全く同じようにバリバリ働けるか?というと、そうでない場合も想定しておかなければなりません。
このように、一度うつ病になってしまうと、たとえ回復しても、その後の働き方にはかなりの影響が出る可能性があります。
あなたがもし、様々な身体症状が出ているのに休めない状況であれば、重症化してしまう前に会社を辞める決断をして、一刻も早く休息を取るべきです。
仕事が原因で病気になっても、会社は保証してくれません
あなたが、朝吐き気があったり、突然涙が出て止まらないという身体症状があるのに、仕事を辞められない状況とは、どんな状況なのでしょうか?
「周りはもっと頑張っている。」「途中で仕事は投げ出せない。」「会社の迷惑がかかる。」といった感じで自分を縛っていませんか?
残念ながら、あなたが考えているほど、会社側はこちらの事を思ってはいませんし、上司、同僚も「仕事としてつながり」はありますが、それだけの関係と言えます。
本当につながりがあるのであれば、今のあなたの状況(様々な身体症状があり苦しんでいる)を正直に話して、業務の改善を行う事ができるのではありませんか?
もし、それが言い出せない、改善が期待できないのであれば、所詮その程度の関係性なのだ、と割り切る事はできないでしょうか?
また、会社の規定もよくご覧になってください。
通常のコンプライアンスが守られている会社であれば、うつ病やけがになった場合の休職制度が設けられています。
ただ、それも期限付きで、給料もかなり減少してしまいます。(休業中、給与が全く支払われない場合もあるので、要注意!)
あなたが、病気やけがをしても、会社は決して一生面倒を見てくれるわけではないのです。
このように現代社会では、雇用者ー労働者の関係性はとてもドライなのです。
体を壊すぐらいであれば、今の仕事を放り出してでも、自分の体を心配してみてください。
法令無視や違反が蔓延している業界(会社)にいる意味は?
様々な身体症状が出ている場合、現在の職場環境がとても劣悪という事はないでしょうか?
過度の残業、パワハラ、セクハラなどの状態が蔓延しているとすれば、それは立派な法律違反です。
このような、法律違反を犯している会社に居続ける理由はなんでしょうか?
こうした場合、多くの意見として聞かれるのは、「周りもみんな頑張っている。」「好きで始めた仕事だから・・・」という意見です。
確かに、好きで始めた仕事であれば、「少しの事は目をつぶらなきゃ」、「甘えられない」、と自分を奮い立たせる事は分かります。
ただ、それは本当に必要な我慢なのでしょうか?
過度な残業や、パワハラは本当にその仕事を遂行するのに必要な事なのでしょうか?
会社や業界全体が、そういった風潮に染まっており、過度な残業やパワハラが慣習として行われている場合「自分だけが我慢が足らないのでは?」と錯覚してしまう場合があります。
ただ、こういった業界や会社は構造的に様々な問題を抱えている場合があります。
もちろん、成長産業でありかつ人手が足らないという場合もありますが、多くは構造的な問題でむしろこれからは衰退してゆく産業や会社である場合も多くあります。
もし、あなたの会社や業界が、このような「斜陽」にあるのであれば、体を壊してまで忠誠を尽くす意味はあるのでしょうか?
むしろ、あなたが本当にその仕事が好きなのであれば、適性な環境や職場で自分の力を発揮してみてはいかがでしょうか?
業界全体にそういった環境がないのであれば、一度その業界を離れてみてもよいでしょう。
その仕事に対する「思い」があれば、必ず別の形でその仕事を生かす事ができるはずです。
様々な症状が出ているのであれば、有給休暇→休職を選択すべし!
現在、身体症状が出ているのであれば、すぐさま有給休暇で構いませんので、明日から休息を取る事をお勧めします。
そして、一度医療機関を受診される事をお勧めします。
そして基本的には、会社を辞める決断をすべきです。
多くの場合、そこまで症状が出てしまったのであれば、それまでの過程で起きるべき自浄作用(上司に伝えて、業務の改善を行う)が作用していない事を示しています。
これ以上会社に居続けても劇的な改善は望めないでしょう。
ただ、大事なのは会社を辞める手続きを進める事ではなく、休息を取る事です。
まず、有給休暇で休息を取り、それが無くなっても症状が改善しないようであれば、休職制度を利用してみましょう。
引き継ぎなどは、無理のない範囲で行ってください。
とても几帳面な人が多いので、引き継ぎもがっちりやらなければ、という方も多いのですが、会社は何とか回ってゆくものです。
そう考えて、仕事の事はまずは忘れて、じっくり休養を取る事を優先させてください。