特許事務って何?

特許事務所で働いている人ってどんな人?

特許事務所に入るには?

ここでは、将来「特許事務」をやってみたい方にこの業界の中身が少しでも見えるように

まとめてみました。

特許事務とは

昔から「専売特許」と言われている物をご存知だとは思いますが、会社の場合は新製品を開発する段階で、個人ならば日々の「こんな物があったらいいな」という思想から今まで世の中に無い新しい技術思想で、且つ高度な物が生まれる場合があります。

これを一般的には「発明」と言いますが、発明が生まれた場合に特許庁へ「特許権」が欲しいという事を一定の書類を書いて出願して、特許庁の審査官の審査が通ると20年間専売(他の会社では販売できずに自分の会社で独占的に販売できる)できる「特許権」が付与されます。

「特許事務」というのはこの出願を代理で行う事を言います。具体的には発明者から技術的な内容を聴取して出願書類を書き、特許庁に申請して、異議があった時に意見書を書いたりして「権利化」する仕事です。

又、特許だけではなく、専売期間が10年間でやや高度では無い「考案」に付く「実用新案」や独創的なデザインに付与される「意匠権」、ネーミングに付与される「商標権」なども扱っています。

最近では、海外の特許庁とのやりとりなどもあります。

弁理士について

「弁理士」という職業を聞いたことがある方がおられると思いますが、1で書いた「特許」の権利化を代理で業として行える国家資格です。

弁護士に次ぐ位の高度な難関資格で、資格を持っているだけで「先生」と呼ばれます。

当然の事ながら誰でもなれるという物ではなく、合格者の出身校は国公立大学や有名私大という要は受験戦争で勝ってきた人に限られ、そういう学歴の人が3~5年くらい猛勉強して取得します。

この業界を目指す人の特徴

未経験から特許事務所に転職しようとしている人の志望動機は様々だと思いますが、この業界で成功した人の傾向は次のような方です

年齢

未経験かつ無資格からですと35歳位が上限になります。これはこの仕事を人数の少ない特許事務所で教育するのが難しいからです。

40歳を超えた人は無条件に書類で落とされますので、辞めておいたほうが良いと思います。

弁理士の資格を持っている人は40を過ぎて未経験でも一定の能力が有ることが解りますので、通過する可能性はあるでしょう。

前職

特許事務所で働いている人は、殆どがどこかの企業から転職して就いています。
前職で多いのは、メーカーでの研究開発職で、自分も実際に特許を取った経験のある人が多いようです。

特許出願の際の要となる「特許明細書」というのは、かなり高度な技術論文のようなもので、これは技術的に素人の人にはとても書けませんし、書いている人もいますが、やはり特許庁の審査官をうならせるような明細書を書くには自ら技術に詳しい必要があります。

資格は必要か

特許事務所で必要な資格は弁理士になりますが、転職する際に持っていた方が良いのは間違いないと思います。有資格者ならば採用される年齢も40歳過ぎてからでも十分いけるでしょう。

志望動機

特許事務所への転職をする人の志望動機は様々だとは思いますが、多いのはやはり「発明」というものに対して執着のある人が多い様です。仕事自体は非常に地味で正直面白くない仕事ですが、自分のしていることが「ひょっとしたらノーベル賞になるかもしれない」であるとか、「何年後かに超ヒット商品」になっている可能性もありますので、そこを知っている人にはやりがいのある仕事となります。

他にこの業界の特徴としては、給料が高いという事が挙げられます。最近はかなり競争が激しく、下がり気味ではあるらしいですが、上場企業にいるより高い場合もあり、仕事ができる人は無資格でも上場企業の役員並みを貰っている人もいます。有名な弁理士で大手メーカと専属的に契約している人は長者番付に載ったりするという世界です。

従って成功する可能性が高い人にとっては給料は非常に魅力的になります。

他に目指す人には、法律系の学科を卒業した人です。確かに弁理士試験自体は「法律」の試験であり、ここが強くない人はこの業界ではやっていけません。但し、技術的内容を理解する必要もありますので、法律系の人は大体転職した後に夜間大学などで工学系の勉強をするようです。

人物的な特徴

特許事務所の仕事は、全てを書類で解決します。内容的には高度な技術的な内容であり、加えて高度な法律的な記述であります。従って文章は1言1句間違いなく読み書きする能力が必要であり、しかも早くする必要があります。

人物的には一般企業で活躍するような体育会系的な人というのは少なく、静かで几帳面な人が多いようです。

一般企業の様にコミュニケーションをとりながら和気藹々としたい人には向かないかもしれません。

書類審査

特許事務所に転職したい場合には、やはり一般企業と同じような手順でまずは書類選考を受けます。

これが非常に難関で、私の場合、70箇所程度の書類審査を受けましたが、面接まで進んだのは僅か4件でした。

まずは高学歴であり、更に発明などの実務経験がある程度無いと難しいようです。

面接

面接の特徴としては、どこもかなり厳しい事を言われます。例えば、特許事務所というのは非常に専門的な仕事なので、つぶしが利きません。

転職したもののこの仕事に適性が無い場合、一般企業ならば他の部署に異動するや子会社へ出向などの選択肢がありますが、この業界での常識は適性が無い人は「解雇」になります。

それでもやりたいかという事を念を押されます。他には、少ししたミスで損害賠償される可能性があるであるとか、高学歴の人が多いのでついていけるのかとか、甘く誘うような言葉は一切ありません。

ここでひるんで「やっぱり辞めておこうか」と思う人は、正直辞めておいた方が良いと思います。仕事的には非常に高度で難しい仕事です。それでもこの仕事をどうしてもしたい人だけ、先へ進んでください。

先へ進む前に重要なこと

前でも少し触れましたが、特許事務所というのは会社規模の大きな所も少数ありますが、殆どは個人経営で少人数で事業をしています。

従って特許事務所へ転職する際は規模の大きな一般企業へ行く感覚は捨てた方が成功しやすいと思います。零細企業で勤めた経験がある方は自分がした仕事=給料額という感覚があると思いますが、特許事務所は正にそういう感覚で、出願書類を書いた数=給料額になります。

書類を書くことに長けた人は、給料も多く貰えますのでこの業界で生きていける様になると思います。

最初は、自分で書類を書いて所長弁理士のチェックを受けても、殆ど最初の内容が見えない位に修正されます。その事実に最初はショックを受けるかもしれません。

でも大丈夫です。所長弁理士の書き方を早くマスターして片腕になる位になれば、その事務所にとって必要な人になります。

それと、特許事務所は書類の内容で勝負してますので、派手な考え方をせずに誤字脱字であるとか、文言の解釈を間違うなどのケアレスミスは少ない人の方が勝算が高くなります。

他には発明者の言うことを良く聞いて、それが特許として認められるためにどういう文章にするかという事を常に考えておく必要もありまうので、忍耐力が高いという事は絶対必要です。

他の一般企業への転職と大きく異なる点はこの仕事は「この専門職で売上を上げて食っていく」という点です。

最後に、この業界が合わない人もいると思いますので、続けるのが難しいと思ったら、一般企業へ戻る方向へ転換すれば良いと思います。

まとめ

特許事務未経験だけどこの業界に転職したいと思っている方。

ここで述べてきた様にとても特殊な業界ですが、「技術立国日本」ではとても重要なやりがいのある仕事です。

この業界で必ず食っていくという姿勢を失わずに、努力していけばきっと報われると思います。

あなたの特許事務への転職の成功をお祈りしています。



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