新入社員といえば、入社初日から会社の経営層の挨拶で「会社の期待の星」などと言われ、やたらとプレッシャーを与えられるものです。

とはいえ、直ぐに先輩たちのように活躍したいと思ってもそれは無茶な話で、ゆっくり成長して、5年後に会社に貢献できる人材となっていれば十分では無いかと筆者は感じています。

そもそも、「会社って新入社員にどんなスキルを求めているの?」という疑問は多くの方が疑問に思うところではないでしょうか?

経団連(一般社団法人日本経済団体連合会)では、毎年「新卒採用に関するアンケート調査」という調査を実施し、結果はアンケート結果として全国に公表されています。

参考:2017年の調査結果=http://www.keidanren.or.jp/policy/2017/096.pdf

このアンケートの「選考にあたって特に重視した点」というアンケート項目があり、2017年の調査結果では「コミュニケーション能力」「主体性」「協調性」がトップ3となっています。

2016年の調査でもトップ3は同じですので、こういった能力が、一般的に求められているスキルであると言えるでしょう。

新入社員に求めるスキルは、入社する会社の業種や社風等により変わるものですが、実は経済産業省が「社会人基礎力」という「社会人に必要なスキルマップ」を定めています。

本記事では、「社会人基礎力」に示される能力を少し掘り下げ、新入社員に求められるスキルについて考察します。

前に踏み出す力(アクション)

「前に踏み出す力(アクション)」は、「一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力」と定義されています。

主体性(物事に進んで取り組む力)

社会人に求められる能力の1番手は、やはり「主体性」でしょう。

会社の仕事を「やらされている」のではなく、主体的に「じぶんごと」と捉えて取り組めるか、これは、非常に大きな要素です。

働きかけ力=他人に働きかけ巻き込む力

会社の仕事は1人でできるものではありません。

同僚、先輩、お客様など、周囲の人を巻き込んで1つのソリューションを生み出せる能力は非常に重要です。

実行力=目的を設定し確実に行動する力

会社で会議をしていると、評論家の様な方に多く出会います。

人の意見の批判ばかりで、具体的な解決案は提示せず、何も自分から行動しない人は、ダメな大人ですよね。

目的に対し具体的な行動目標を立て、確実に行動できる能力を身に付けたいものです。

考え抜く力(シンキング)

「考え抜く力(シンキング)」は、「疑問を持ち、考え抜く力」と定義されています。

課題発見力=現状を分析し目的や課題を明らかにする力

職場では、様々な問題が発生します。

問題というとネガティブなイメージが強いですが、その問題を解決しようとするために行う事柄(ポジティブなイメージ)を課題と呼びます。

仕事上の様々な状況より、適切な課題を発見できる能力はとても重要です。

計画力=課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力

発見した課題に対し、それを解決するためのプロセスを計画できる能力も大切です。

課題解決は、自分だけで行う必要はありません。

課題解決するために、誰に何をお願いするのか、どの様なリソース(お金、人など)を用意すればよいのか、メンバーはどういった行動を取ればよいのかなど、解決に向けた道筋を明確に示すことができる能力も、必要となります。

創造力=新しい価値を生み出す力

会社活動では、創造力も大切です。

私が良く知るIT企業の仕事は、ソフトウェアというもので価値を生み出す、もしくは、提供するサービスの付加価値を高め、それを利益に還元する仕事といっても良いでしょう。

このため、新しい価値を創造できる力、新たな付加価値を創造できる力が大切となります。

チームで働く力(チームワーク)

「チームで働く力(チームワーク)」は、「多様な人々とともに、目標に向けて協力する力」と定義されています。

発信力=自分の意見をわかりやすく伝える力

チームで働くためには、自分の考えを正確に相手に伝えることが非常に重要です。

正確かつ相手にわかりやすく伝えるためには、相手の立場を考えて説明するなどのテクニックも必要となります。

自分の意見や状況、言いたいことなどを「相手に分かりやすく」伝える能力も必要です。

傾聴力=相手の意見を丁寧に聴く力

チームワークを維持するには、自分の言い分を伝えるだけでは当然ダメで、相手の意見もきちんと聞き取る能力が求められます。

相手の言いたいことを、丁寧に聴く(「聞く」では無い)能力も必要となります。

柔軟性=意見の違いや立場の違いを理解する力

チームワーク良く仕事をするためには、メンバーの様々な考え方の違いや、立場の違いを理解し、それを認めて行動する必要があります。

どんなときにも自分の意見に対する様々な反論を謙虚に聞き、意見を癒合して最善の方針を導き出せるくらい、柔軟さを持ち合わせたいものです。

状況把握力=自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力

仕事においては、市場やお客様が求める製品やサービスを生み出していく必要があります。

また、自分の周りの課題を解決していくためには、自分と周囲の状況を冷静に、公平に、正確に把握することが大切です。

状況を把握する能力(さらには、これを明文化、可視化できればなお良い)は、これも重要なスキルの1つといえるでしょう。

規律性=社会のルールや人との約束を守る力

最近では、「コンプライアンス経営」が重視されていますが、法令を遵守し、会社が社会に貢献し続ける姿勢が重要視されるようになっています。

また、仕事ですから、お客様との約束を守る、仕事の納期限を守ることは大変重要です。

社会のルールや人との約束をきちんと守る、これも重要なスキルの1つと言えるでしょう。

ストレスコントロール力=ストレスの発生源に対応する力

会社での生活は、恐らく学生生活とは比較にならないくらいのストレスと毎日戦うことになります。

日々のストレスをきちんと発散できる、もしくは、ストレスをストレスと感じずむしろ楽しんでしまう様な、耐ストレス性は現代において、非常に重要な能力となっています。

ビジネススキルの体系とヒューマンスキルの位置付け

経済産業省が提唱する「社会人基礎力」における12の能力について示しました。

この様に、「社会人基礎力」の定義においては、「パソコンでWordとExcelが使えること」とか、「基礎的なビジネス英会話ができること」といったスキルは示されていません。

当然、会社で働くためには、その会社から求められるこの様な能力も必要です。

ですが、どの業界、どの会社に入っても活躍するたに必要なスキルというのは、こういったヒューマンスキルになるのでしょう。

もう1つ、ハーバード大学の教授であるロバート・カッツ氏が提唱した、「ロバート・カッツモデル」について紹介します。

会社におけるスキル(ビジネススキル)は、以下の様な3つの体系に分けられると言われています。

① テクニカルスキル(職務遂行能力)=仕事を遂行するための能力。プログラミングスキル、業務スキル等

② ヒューマンスキル(対人関係能力)=相手や集団との関係を円滑に豊かにしていく力。聴く、話す、見る、リーダーシップ、コミュニケーション、ファシリテーション、調整力など

③ コンセプチュアルスキル(概念化能力)=知識や情報などを体系的に組み合わせ、複雑な事象を概念化することにより、物事の本質を把握する能力。分析力、創造力、戦略立案能力など

この3つのスキル体系を会社の各階層でどの程度必要になるかをイメージ化したのが、以下の図です。

簡単に言うと、会社内での階層が上がるにつれ、必要なスキルは、テクニカルスキルからコンセプチュアルスキルに移っていきます。

ここで注目すべきなのは、「ヒューマンスキル」に関しては、どの階層でも必要なスキルだということです。

さらに言えば、ヒューマンスキルの高い人は、テクニカルスキルもコンセプチュアルスキルも、その習得を比較的短期間で行えると言われています。

そして、これは私の持論ですが、ヒューマンスキルを高める「場」は、普段の生活です。

普段の生活の中で後輩や同僚の意見をきちんと聴けていますか?

きちんと社会的ルールを守った生活ができていますか?

相手の立場や状況を考えて分かりやすく自分の意見を伝えていますか?

会社生活だけでなくサークル活動や飲み会の幹事などの活動において、何らかの問題を感じたら、愚痴や悪口を言うのではなく課題を発見し周りを巻き込んで問題解決を行っていますか?

こういう何気ない場面でヒューマンスキルは磨かれるのだということを忘れてはいけません。

さいごに

新入社員が求められるスキルに関して、経済産業省が提唱する「社会人基礎力」とロバート・カッツの理論を紹介しました。

最後に、この記事を読んでくださっている素晴らしき社会人の第一歩を踏み出そうとしている方へ、堀江貴文さんの数々の名言の中から、私が好きな一言を送ります。

「悩む」とは物事を複雑にしていく行為だ。「考える」とは物事をシンプルにしていく行為である。(堀江貴文著 「ゼロ」より)

対ストレス性の高さが、現代に求められる大切なスキルの1つになっていると説明しましたが、自分にとって大きなストレスとなるのは、「悩む」ことではないでしょうか?

悩むことをやめ、「考える」ことを始めましょう。

それが、社会人として必要な各種スキルを高めていくための、大切な一歩になるように思います。



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