働く意味がわからない…人は何のために働くのか解からない時の対処法

B!

「仕事が面白くない、何のために働いているのか解らない」

「働く意味が分からなくなった」

という感情が浮かんでくる事はないでしょうか?

そんな働く意味が分からなくなった方に向け、その対処法をご説明していきます。

人はなんのために働くのか?という問いが発せられるとき

「人は何のために働くのか?」という問いが頭に浮かぶ場合があります。

仕事が忙しい時はそんな事はあまり頭に浮かばないのですが、ちょっと暇になった時などに、「俺は(私は)このまま、仕事を続けていてよいのだろうか?なんのために働いているのか・・」とふっと頭に浮かぶような事はないでしょうか?

このような疑問が思い浮かぶのは、様々な原因があります。

ただ一つ言えることは、これは何もおかしい事ではありません。

むしろ当然といってもよいでしょう。

現代社会は、独創性や個性が大事と言われています。

ただ、特に日本では、良い中学、高校に入り、一流大学に入り、一流の企業に勤めることが良い事だ、という固定観念がまだ根強くあります。

このようなエスカレーター方式であると、子供の頃あまり考えずに理系・文系を選択し、あまりよく分からず職業を選択してしまった(多くは、親の期待や強い勧めという場合です。子供は親にはあまり逆らえませんので。)、という事はないでしょうか?

また、長年人生を歩んでいると、大きな出来事で自分の価値観が大きく変化してしまう事だってあります。

人生80年と呼ばれる現代、その一生を左右する自分の仕事を20代そこそこで決められるものでしょうか?

そこには、当然価値観の変化や、本当にやりたい仕事が出てくる、そんな事があっても、むしろ当然と言えるのではないでしょうか?

このように考えてくると「人は何のために働くのか?」という問いが出てくるのは、当然とも言えますし、人生における一つの転機がきたのではないか?と考えてみてください。

人はなんのために働くのか解らない時の対処法

「働く意味が分からない」という場合、現状二つの事が考えられます。

一つは、現在の仕事に何らかの不満を持っている事。

二つは、その不満は現状変更を早急にしなければならないほどはっきりとしたものではない事です。

そのため、「自分は何のために働いているのだろうか・・・・」とふっとした時に考えてしまうのです。

以下に具体的な方策・対処法について述べていきたいと思います。

現状への不満はないのか?:会社編

まずは会社の現状に不満がないのか、考えてみましょう。

とはいっても、パワハラ上司がいてつらい、給与が安くなかなか貯蓄できない、といったようなはっきりしたものでは無いのではないでしょうか?

むしろ、そのようにはっきりしていた方が、転職などの決断もしやすいと思います。

現状、どちらかというと仕事や人間関係はそれなりにうまく行っており、給与面もそれほど不満ではないが、何かモチベーションが湧かない、仕事をしていてもやる気が出ない、ということで悩んではいないでしょうか?

こうした場合、自分の状況をスケールで考えてみましょう。

まず、会社のモチベーションに関係したファクターをいくつか書き出してみましょう。

上司との関係性、給与水準などは典型例です。

できるだけ多く書き出してみましょう。(最低5個は考えてみてください!)

書き出せたら、満足度を10段階で評価してみましよう。(とても満足:10、非常に不満:1という具合です。)

こうしたスケールで自分の気持ちを表してみると、意外に心の中でモヤモヤしていた事柄がすっきりすると思います。

言葉にできない、モヤモヤした気持ちをスケール化によってガラス張りにして、会社の何に不満をもっているのか、明らかにしてみましょう。

現状への不満はないのか?:業界編

会社だけでなく、業界にも不満がないか明らかにしてみましょう。

業界の悪しき風習や慣習に嫌気がさした、ということはありませんか?

入社当時には気にならなくても、価値観が変わったり、経験を積むと、無駄な事やダメなところが見えてきます。

ただ、業界全体に関わることなど、自分一人でどうにか成るものでもありません。

そうすると、次第に興味がなくなったり、モチベーションが低下する、という事はないでしょうか?

私個人のお話をすると、さる科学の業界にいました。

入社してからは割と順調で、5年後には、業界ではトップクラスの研究所(国立の機関です)に勤めることになりました。

そこではさぞかし、最先端の研究で人類の未来に貢献するために日夜努力をしているのだろうと、思い込んでいました。

しかし、そこで見たのは、論文の合否のみを追いかけ、補助金をめぐって日夜談合を繰り返す「政治屋」の世界でした。

私は、嫌気がさし、この業界を去る決意をしました。

今になって思うと、こうした政治的な談合はどこの世界にもあることで、「そんなの、当たり前じゃん!」と言われれば返す言葉はありません。

ただ、世間一般に見られている、その業界の崇高なイメージとはかけ離れており、その頃の私にとっては、あまりにギャップが大きすぎました。(ちなみに、今でも戻りたいと思いません!)

「自分が何のために働いているか分らない。」という場合、自分の理想とする仕事と業界での仕事のギャップが大きくなってきている可能性があります。

もう一度自分で考えてみても良いでしょう。

自分のやりたい事をはっきりさせる

現状の会社と業界に不満がある事が分かっても、「本当は自分はどうしたいのか?どういった仕事であれば、やりがいや働く意味を見いだせるのか?」という事は考えなくてはなりません。

それ次第で、今後の仕事や人生設計も大きく変わってきます。

もちろん、「自分はこれがやりたいのだ!」とはっきりイメージできている人は、それにまい進すればよいのですが、「現状には不満だが、具体的なやりがいや働く意味が見いだせる仕事もない。」という方も多いのではないでしょうか?

今の業界が嫌になったとて、新しい仕事にやりがいが見いだせるとは限りません。

こうした場合、お勧めしたいのは「好き」「嫌い」という感情はひとまず捨てておいて、「普段から何気にできている事、命令や利益がなくても毎日ごはんを食べるように、「好き」「嫌い」に関係なくできている事」を探してほしい、という事です。

もっと言ってしまうと、好きな仕事でも本当に楽しいと思えるのは、100の内20もないのではないでしょうか?

80は苦しみという事です。

それでも、人が仕事をやっていける、やりがいを残りの20に見いだせる、というのは、苦しいときでも何も考えず、継続できてしまうその仕事との相性の良さではないでしょうか?

このような観点から、ぜひ、自分のやりたい事を見つけてみましょう!

副業やボランティアでできないか考えてみる

やりたい仕事が見つかっても、あせりは禁物です。

特に、異業種や全く異なる職種に就く場合、注意が必要です。

あせって転職などせずに、まずは同じ会社での異動で何とかできないか考えてみましょう。

異動が難しい場合でも、すぐに会社を辞めるのはお勧めしません。

副業やボランティアなどで、まずはできないか考えてみましょう。

また、年齢のことは十分頭に入れておきましょう。

20代であれば、どんな異業種であっても飛び込んでいけますが、30代、40代、50代となるにつれ、ハードルが高くなるので、転職は慎重にしましょう。まずは現職にとどまり(そこそこ仕事もうまくいっているはずです。)、土日を使って新しい仕事を軌道のせられないか?考えてみてください。

逆に20代であれば、目的の職種になるための学習や自己研鑽をしっかり積んでみてください。

転職はそれからでも決して遅くありません。

どうしてもやりたい事があるのであれば、転職もOK!

副業やボランティアでは、片手間になってしまい、もっと本格的に新しい仕事をしたい!ということであれば、思い切って転職してみてください。

個人的な体験でいえば、土日で副業としてやっていた頃と本業で行っている今とでは、やはりかなり違います。

単純に仕事量が増えた、というだけでなく、本業としてから、知らなかったこと、気がつかなかった事、山ほど出てきます。

大変なこともいっぱいあります。

本当にこの仕事に適正があったのだろうか?と悩む時もあります。

ただ、言えるのは、前述したように苦しいときでも、つらいときでも、気がついたら仕事をしている、何とかやっているという現実です。(半分無意識な時もあります。)

そして、ある時(たまにかもしれません)「ああ~、この仕事やっていて本当に良かったな・・・」としみじみ思える時があるのです。

結局、人は何のために働くのか?

人は何のために働くのか?という問いは、人それぞれの思いがあるでしょうし、「これ」というものを勝手に決めてよいものでもないでしょう。

ですので、ここからは私の個人的な見解としておきますが、「人のためになっている」と実感できる事ではないか、と思っています。

これには、人間の存在意義(レゾンデートル)という概念で説明できます。

人間の存在意義とは、ありていにいうと「自分はこの世界に生きていて良いのだ!」と心の底から思える事です。

これは発達心理学的には、親との係わり合いの中で育まれます。

たとえば、幼い子供が歩こうとして転んでしまったとします。

当然痛いですし、もうやりたくない、と思うかもしれません。

親は、そうしたとき抱っこしてあげたり、「大丈夫、大丈夫」と声掛けしてあげることで、「まだあなたは、この世界にいていいんだよ!」という存在全体(全人格)を認めてあげる行為を意識・無意識の中でしています。

こうした人(親)との関わりの中で「自分の存在意義」を育んで人間は大人になるのです。

ですので、親がそうしていたように、「他人のためにしてあげる」=「自分の存在意義を認めてもらえる」という思考が、発達段階から強く結びついていると言ってもよいでしょう。

もちろん、わたしは、直接的に人のためになる仕事(医者、看護士、介護士などは典型でしょう)が良くてほかの仕事が駄目と言いたいわけではありません。

ただ、何かこの世界に自分のいた証を示したい、人の役にたって存在意義を示したい、という気持ちは、ごく当然の事であり、それが少しでも実感できるような仕事は、あなたのやりがいや働く目的に繋がりうる、という事です。

もし、これがご自分の気持ちに添うようであれば、ぜひそのように思考してみる事をお勧めしておきます。

働く意味がわからない・・・は人生の転機かも

「人は何のために働くのか?」「働く意味が分からない・・」という疑問が出てきたら、それはあなたの価値観が変化してきており、人生のひとつの転機かもしれません。

現状の仕事を続けながら、まずは副業やボランテイア等で、自己研鑽を積んでみましょう。

それでも、やはり、という意思があるのであれば、転職して自分のやりたい仕事を本業にしてみましょう。

人生は80年と長いのです。

仕事のひとつやふたつ変わっても何もおかしな事はありません。

むしろ、当然の事と考えましょう。

ぜひ、自分の輝ける仕事を選択して、実行されることをお勧めします。

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