「仕事が暇になり、モチベーションが無くなった。」
「閑職に追いやられ、暇だが周りの目が辛く、会社を辞めたい。」
という方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
仕事は暇な方がストレスやウツになる理由と、その苦痛を抜け出す方法をお教えします!
仕事が暇でも、ストレスやウツになる理由
ただ、遅かれ少なかれそういった感覚は抜け、新しい仕事に向かってモチベーションを上げてゆくのが本来の姿です。
ただ、そういったモチベーションが阻害されてしまう事があります。
部署間の派閥争いに巻き込まれ異動(左遷)させられた、リストラ候補になってしまい「追い出し部屋」に異動になったなど、理不尽な組織の論理で、本人の意図とは異なる仕事になってしまった時です。
このような場合、本人達がもっとも気にするのが周りの目です。
「あの人左遷なんじゃ・・・」「仕事ができなくて閑職なんだよ、きっと」などなど、そんな数々の噂や言動は、本人達のプライドをいたく傷付けます。
その結果、燃え尽き症候群のような感じになったり、深刻なうつ状態や精神障害を引き起こすこともまれではありません。
ここで、問題になるのが「自分の存在意義」という問題です。
「自分の存在意義」というのは、「自分は、この世界で生きていてもよいのだ!」と心の底から感じられる事です。
この感覚は、発達の初期段階から始まっており、幼児は不快(できない、痛い、冷たい)と快(親からの抱っこ、食事をもらえる、褒めてもらえる)の間を行き来しながら、すこしずつ成功体験を積み重ね、この世界に羽ばたいていきます。
これまで会社一筋で生きて来れば来るほど、その仕事が無くなったとたんの喪失感は大きく、「私はこの世界に存在していてよいのだろうか?」と不安になってしまうのです。
ですので、仕事が無く、暇で、さらに会社から必要とされていない(閑職)、という場合、その心身にかかる負担は相当なもので、本人はまさに「自分が世界に必要とされていない存在なんじゃないか?」と思っているのです。(本当は、会社に必要とされていないだけですが・・決して本人の存在全てが否定されているわけでもありません!)
ですので、仕事が暇になる、というのは皆さんが思っている以上に深刻で、うつ病などの深刻な精神障害になってしまうケースがあっても、決して不思議な事ではないのです。
周りが忙しい時の苦痛を抜け出す方法
こうした場合、どうすればよいのでしょうか?
ここでは、自分の意図しない理由で異動させられたり、仕事が変わってしまった場合に、どうすればよいかを述べてゆきます。
仕事が楽で給与が良ければそれでよい!と考える
まず、部署や仕事が変わっても、給与体系は維持されています。
つまり仕事は減って楽になったのに、給与はそのままなのです。
これはとても良い事とは言えないでしょうか?
現在の会社はとてもドライです。
仕事がなくなれば、即リストラというケースも少なくありません。
そうした非正規雇用に比べたら、仕事が少なくて暇なのに、給与体系がそのままなんて、天国のようなものです。
また、現在の会社は使える人材はとことん使い尽くす傾向があります。
優秀だと返って、あれも、これもやらされて毎日12時以降に帰宅なんて激務が続いていても、給与はほとんど変わらない、という事もあります。
本当に大事なのは、時給換算でいくらもらえているか?という事です。
人間は等しく24時間しか時間を持っていません。
いかにその時間を有効に使い尽くすかが求められています。
貧困層が、いくら働いても貧乏なのは、時給換算の金額が低く、どんなに睡眠時間をけずって長時間仕事をしても、お金が貯まらないからです。
一方、お金持ちがなぜお金持ちかというと、投資や不動産から入る「働かない報酬」(つまり労働時間0!)が大半を占めているからです。
あなたの仕事が半分に減って、給与がそのままだとしたら、投資時間も半分で済みますから、実質時給換算の給与は2倍になったようなものなのです。
これは本当に貴重な事です!
ですので、後は、余った時間をいかに有効活用するか?という事をぜひ考えてみましょう!
仕事をしているふりをする上手な方法
仕事が無くても、「じゃあ、仕事が無いから帰るね!」と言えないのが正社員のつらい所です。
個人的には、余った時間を使って、副業でも転職活動でも、スキルアップでも好きな事をやってください、と言いたいのですが、環境的に難しいという場合があります。
特に、現在の会社のパソコンは、システム室の方でメールからWeb閲覧から何から何までもガラス張りです。
転職サイトでも閲覧していようものなら、すぐに指摘が来る事が考えられます。
ただ、デスクであまりにも暇そうにしていると、周りの目がとても気になります。
このような場合、うまく仕事をしているふりをする必要があります。
デスクで仕事をしている場合、お勧めなのが仕事の手順書などを作る事です。
自分のやっている仕事を全部細かい所まで手順書やマニュアルとしてまとめてしまいましょう。
PC画面をのぞき込まなければ端からは、「何か真剣に文書を作成しているな・・会議資料かな?」と思われる事でしょう。
この作業の良い所は、もし、あなたに転職の意思があるのであれば「引き継ぎ資料」にそのまま使えるという事です。
営業の方は、もっと簡単ですね。
1つか2つ訪問先を作っておいて、それが終われば喫茶店でお茶をするもよし、本屋で時間をつぶすもよし、好きなように時間を使う事ができます。
このように、周りが気になる人は、うまく仕事をしているふりをすれば、それほど気にならず、罪悪感も少ないのではないでしょうか?
仕事にやりがいを見い出そう
仕事が暇でも、仕事にやりがいを見いだしてみましょう。
例え、それが意図しない仕事であっても。
私の会社での例をお話します。
私の前に在籍していた会社では、営業成績の悪い、ちょっと使えない社員は、総務部に左遷される慣例がありました。
総務部といっても、本社の人事権を掌握している出生街道の総務部でなく、地方のしがない事務所の総務部です。
つまり、簡単に言うと雑用係ですね。
ですので、配属になった社員は、ふてくされてろくに仕事もしません。
雑用を頼もうものなら「はあ~?」みたいな感じでにらむ奴までいました。
Aさんも最初は、あからさまに「やる気ないなー」という感じだったのですが、その内、むしろ営業で顧客に謝ったり、ペコペコするよりも自分に合っている、と思ったのかもしれません、色々な事を自分から率先してやるようになりました。
雑然としている本棚を整理して、表札を付けたり、営業車を誰がどのように使うかスケジュール表を作成して書き込めるようにしたり、荷物配送を種類別(郵政、佐川、ヤマト)に分けて配送時間を決めたり、本当にかゆい所に手が届く「粋」な事をしていました。
不思議なのは、その内まわりの空気も代わり、ゴミ箱みたいに思われていた総務部が、がぜん有望な部署に変わった事です。
新人の中には、「総務部いいですね~」と言い出す人までいて驚いたのを覚えています。
仕事の仕方一つで、自分を変え、周りまで変える好事例といってもよいのではないでしょうか?
言われてやる仕事から、提案する仕事へ
前節の例えを出すまでも無く、仕事が暇なのであれば、自分から創出するという方法はあります。
もし、あなたがあからさまな「追い出し部屋」にいるのであれば別ですが、そうでなければ現状できる事や改善点などを考慮して、上司に提案してみてはいかがでしょうか?
むしろ、今までは、上司から言われる仕事をやるので精一杯だったという事はないでしょうか?
自分で考えて生み出した「仕事」は、自分子供みたいなものでかわいいものです。
それを達成するためのモチベーションも非常に高い、と言えるでしょう。
ぜひ、暇な時間を使って、自分なりのアイディアや工夫を実現できるように知恵を絞ってみましょう。
それまで、あれほど周りの目が気になっていたものが、うそのように気にならなくなる事でしょう。
これがまさに「自分は、この世界で生きていてもよいのだ!」と心の底から感じられる事なのです!
閑職:怒りをモチベーションに変える
閑職、つまり会社の方で、「この人はもう必要のない人材である」との判断を下し、追い出しにかかっている状況です。
この場合、少し事情が異なります。
本人がどんなにがんばって仕事を工夫したりしても「余計な事はするな!」とばかり上司からは認められない事でしょう。
ぜひ、この理不尽な状況を「怒り」に変えましょう。
元々、仕事をほとんどしない状況で、給与をもらっているのです。
それだけでも会社に多大な損害を与えていると考えましょう。
他の社員にも、「この会社はこんなひどい事をするのだ!明日は我が身であるぞ!」と見せつけてやりましょう。
閑職:余った時間を有効に活用する
閑職であれば、ほとんどやる仕事はありません。
何度か、追い出し専門の総務部から突き上げの面接が行われるぐらいです。
この暇な時間をぜひ有効活用しましょう。
すなわち、副業、転職、スキルアップ何でも構いません。
次の職につながる活動をしてみましょう。
転職活動であれば、どんなに会社のPCを使おうが、システム部から指摘が来る事もないでしょう。
冷静に状況を考えれば、転職のメドがつくまで、有効期限なしで、給与付きの転職活動をさせてやる、といっているのです。
ぜひ、転職活動だけでなく、副業やスキルアップのスクールにも通ってみましょう。
そして、転職が決まった時点で、「こんな会社やめてやるわ!」と言い残して去りましょう。
5年後には、その会社も跡形もなく、無くなっている事でしょう。
精神的なストレスをクリアできれば、これほど良い事はありません!
給与がそのままで、時間だけが空くので、是非その空いた時間を有効に使えるように知恵を絞りましょう。
ただ、その精神的ストレスを打破するのは容易ではありません。
人間の根幹となる「存在意義」=「自分はこの世界で生きていて良いのだ」と直結しているからです。
これを読んで、少しでも多くの方が、勇気を持って次の仕事(別に転職ではなく、今の仕事を別の角度から頑張るでも、もちろんOKです!)にチャレンジできるように祈っています。