新卒(新入社員)で会社を辞めたいなら辞めた方が良い理由と上手な辞め方

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この記事は11月に書いているのですが、11月ともなれば今の会社に就職したことを後悔している方もいらっしゃるのではないでしょうか?

「会社辞めようかなあ…」と思っている人は相当多いのではないかと思います。

会社での仕事や人付き合いというのは、とても大変なものです。

私が新入社員として社会人の仲間入りをしたのは、もう20年以上も前の話になりますが、考えてみれば、常に仕事のこと、先輩のこと、上司のことで悩んできたように思います。

実は私も転職経験があります。

そんな私の観点から、「会社を辞めたいと思う理由」の中から「その状況は辞めた方が良い」と考えられる理由をと辞める際のコツをまとめてみました。

会社を辞めても良い理由

会社を辞めて新たな道を選んだ方が良いと思う4つの理由を以下に示します。

法定外の長時間労働やサービス残業を強いられる場合

就職してしまった会社において、法定外の長時間残業を強いられている場合や、上司の命令でサービス残業を強いられている場合、自分の体調やメンタル面に異常を来たす前に、会社を辞める事を考えましょう。

日本の労働基準法では、1日8時間、1週間で40時間と勤務時間の上限が決まっています。

これを超えて時間外労働を行う場合、一般的には「36協定(サブロク協定)」と呼ばれる基準があり、労使間で協定を結べば1カ月約45時間までの残業が認められます。

36協定には更に例外もあるのですが、これ以上の残業が何カ月も続いていた場合、労働基準に違反している可能性があり、経営者はこれを是正する義務があります。

もし異常な長時間勤務が続いて、体力的・メンタル的に疲弊している方が居ましたら、ヤバいと思う状況に陥る前にまず休みましょう。

当然ながらこれは権利として認められるものです。

リアルなブラック企業の場合、プライベートの時間が取れないため、自分の勤務の合法性を確認する事や、転職先を見つける事さえ難しいでしょう。

大きな事故を招いてしまう前に、まずは休んで自分の会社が合法的に業務を行っているか確認してみましょう。

時間外・休日の勤務には、割り増し賃金の支払いも義務付けられていますので、もし残業代が適切に支払われない様な場合や、サービス残業を強いられるような場合も、違法である可能性があります。

この様な会社の場合は、早めに見切りをつけて転職を考える事も必要です。

先輩の行動や会社のやり方に違法性が疑われる場合

新入社員の場合、OJTという名目で先輩社員の指導を受けて仕事を覚えるパターンが多いと思いますが、このOJTを担当する先輩が、皆さんの社会人としての第一歩を良くも悪くもする大切な要素となってしまいます。

OJTの先輩と「気が合わない(馬が合わない)」とか、「上手に仕事の指示をしてくれない」といった事はよくあると思いますが、こういった理由での軽率な転職はお勧めしません。

離職をお勧めする危険なパターンは、この先輩が違法行為もしくは違法が疑われる行為を行っている場合です。

更には、それを会社が暗黙の了解で認めている様なことが万が一あるようでしたら、この会社にも早めに見切りを付けましょう。

企業が大切にすべき事項の1つが「コンプライアンス=法令順守」です。

法令をきちんと守れない様な会社は大変危険ですので、この場合も早めに見切りを付けましょう。

パワハラやセクハラを受けている場合

現代の企業は、パワハラやセクハラといった「ハラスメント」に対して非常に敏感です。

もし、未だにパワハラやセクハラがまかり通る様な企業だった場合、時代遅れなだけでなく非常に危険です。

これら「ハラスメント」の定義は難しいものですから、あまり、個人の主観で判断しない方が良いでしょう。

まずは受けているハラスメントと思われる上司の行動を書きため、それを持って相談窓口等に相談してみる事をお勧めします。

こういった公平な視点で見てもハラスメントであると認められるような行為が行われている会社でしたら、早めに見切りを付けましょう。

家族の都合や自分のビジョンのために転職する場合

今までの3つは会社側の問題でしたが、最後の1つの理由は「自分のため」または「自分の守るべきもののため」に転職を決意する場合です。

例えば、父親が急死して家業を継ぐ必要が発生した、婚約者との今後の生活のために生活の拠点を変える必要が発生したといった場合や、自分の将来のために新たな進路を選ぶ決意をした場合等が該当します。

この場合、まずは周囲の人々(例えば両親や恋人、妻や夫など)とよく話をすることが大切です。

また、こういったタイミングは人生の転機ですので、大いに悩みいろいろな進路を考えてみる事をお勧めします。

実は私の転職パターンがこのパターンです。

家内の親の大病が原因で転職したのですが、会社を辞め、生活の拠点を変えましたので大きな不安がありました。

当時、私は「このままIT技術者を続けて行って良いものだろうか?」と本気で悩みました。

もっと高収入が望める職種に変えた方が良いのではないか、もっと楽でストレスの少ない仕事にした方が良いのではないか、何カ月も悩んだことを覚えています。

結局、前職と同じIT技術者として生計を立てていく決意をしたのですが、ここで思い切り悩んだおかげで、「IT技術者としてやっていく腹が括れた」様に思います。

自分で悩み自分で最終決断をしましたから辛い事があっても、「もうこの業界で精一杯やっていくしかない」と思え、壁を乗り越えてきたように思います。

ここで「腹を括れた」ことが、その後の私の人生をとても有意義なものにしてくれました。

この様に、家族の都合や自分のビジョンのために転職する場合、自分の価値観に合致した「前向きな決断」ですので、胸を張って転職しましょう。

会社を辞めると決めたら

引き止められても悩まない

会社を辞めると決めるまでは大いに悩むと思いますが、会社を辞めると決めたら、もう悩むのはやめましょう。

特に一番悪い印象を与えるのは、引き止められて再び気持ちが揺らぐことです。

会社は、あなたの採用や新人としての教育に、相応のコストをかけていますので、あなたが辞めると言い出したら、引き止めにかかるでしょう。

これで転職する事をもう一度悩むくらいなら、最初から転職すると言い出すべきではありません。

転職を上司に話すタイミングについて

転職する(離職する)事を上司に話すのは、一般的には1カ月以上前と言われていますが、可能であればもう少し早く、3カ月から2カ月前を目途に上司に話をすることをお勧めします。

恐らく、離職前には様々な手続きが必要ですし、仕事の引継ぎも必要です。

更には、未取得の有給休暇を全て消化するのも、当然の権利として許されます。

一般的に20日程度の有給休暇の取得ができるとした場合、手続きと仕事の引継ぎで1カ月、有給休暇の消化で1カ月、合計2カ月が必要となります。

逆に、あまり早く離職する事をオープンにしてしまうと、機密事項を含むような話を周囲の人があなたの前では話せないことになり、会社内での態度や立ち位置が微妙となります。

会社を辞める理由にも寄るのですが、上司に話すタイミングは3カ月から2カ月前を目途に切り出すようにしましょう。

仕事の引継ぎについて

会社を辞める理由にもよりますが、自己都合で退職する以上、仕事の引継ぎは誠意を持って実施しましょう。

あなたが仕事上困った部分をマニュアル化して残す等、残されるメンバーの事を思いやって、最後のあなたの仕事ぶりを発揮して引継ぎを行ってください。

こうした1つ1つの行動が、新しい職場での仕事ぶりに繋がります。

まとめ

会社を辞めるとき最も大切なのは、理由は何であれ、自分で決断して辞める事では無いかと思います。

会社の人間関係で悩んで辞めると決断した後で、上司の態度の意味が分かったり、冷たい態度を取った先輩との誤解が解けたりして、転職を言い出した事に後悔する方が稀にいます。

この様な情けない状況にならないためにも、前向きな理由で、前向きな退職をすべきです。

前向きな理由で有れば、円満退職できることはもちろん、前職の仲間がその後も大切な相談相手や情報交換ルートになったりするものです。

ぜひ、後悔しない良い転職を実現させてください。

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