「人とコミュニケーションを取るのが苦痛で仕方がない」
「時間にルーズになってしまい、会社で働けない」
などで悩んでいる方は意外に多いのではないでしょうか?
このような悩みを解消できるマインドや向いている仕事についてご紹介致します。
「生きづらさ」は生まれつきのもの?
学生時代は何とかなっていても、会社に勤めたとたん「人とコミュニケーションがうまく取れない」「時間が守れず、上司に怒られてばかりだ」「言われたことをすぐ忘れてしまい、業務に支障を来す」などの問題を起こして会社を辞めてしまい、ひどい場合は自宅に引きこもってしまいます。
こうした原因として考えられるのは、生まれつき持っている特質である場合、生まれた後の
環境や育て方に起因するものの二つがあります。
前者を「先天性」と呼び後者を「後天性」と呼びます。
先天性において最もよく知られているのは、ADHD(多動性障害)やアスペルガー(自閉症スペクトラム)などです。
後天性では、パーソナリティ障害などです。(一部先天的な部分もあります。)
どちらにも言える事は、先天的あるいはごく幼い頃の体験などにより、その人の性格や人格と深く結びついており、そう簡単には直せないという事です。
むしろ、現状を受け入れつつ、社会不適応になってしまう症状を軽減しながら、自分らしい生き方を模索してゆくという事になるでしょう。
また、これらの障害はとてもグレーゾーンが多いのが特徴です。
「昔から、何か人との関わりがうまくいかない、自分は何か変なのか?」と悩み続け、大人になって診察を受けたら、自閉症スペクトラムであったという話をよく聞きます。
グレーゾーンにいると、本人や周りの大人も、その障害や「生きづらさ」に気づいてあげられないという悲劇があるのです。
不安や悩みを解消するマインド
以下にその方策を述べてゆきます。
順を追って見ていただくようお願いします。
無理に合わせようとしない
まず無理に周りの人に合わせようとしない事です。
「なぜ自分は、周りと同じにできないのだ?」と思い悩んでしまうと、「不安」ばかりが募ってしまいます。
「不安」「恐怖」というのは人の心を縛る鎖のようなものです。
「今度失敗したらどうしよう・・」という不安ばかりが募ると、頭はその事ばかりで、返って失敗やミスも増えてしまい、視野がさらに狭くなってしまいます。
こうした悪循環を抜け出すためには「他人と同じでなくてもよい、自分は自分なんだ」と思うマインドが必要です。
一度診断を受けてみると気が楽になるかも
「普通の人とは少し違うかもしれない私は何者なのか?」という疑問を持っている方はいるかもしれません。
「自分が何者なのか?」よく分からずもやもやしている状況であれば、思い切って「精神科」を受診してみるのもよいでしょう。
もし、何らかの診断が付けば「やはり自分はそうなんだ」という形で、踏ん切りがつく場合が多いです。
踏ん切りが付けば、それを土台に次に何をすれば良いのかも分かってきます。
「自分を知る」という事はとても勇気がいる事です。
ただ、発達障害であっても、パーソナリティー障害であっても、病気そのものをなくす事は難しいですが、その病気と上手に付き合いながら、仕事をしたり、恋愛をしたり、結婚したりする事ができます。
そう思って一歩前に前進してみる事をお勧めします。
また、特になにも障害が見つからない、という場合があるかもしれません。
そのような場合は、いわゆる障害レベルではないにしろ、心理的な何かを抱えている場合があります。
一度心理カウンセリングなどを受けてみる事をお勧めします。
「自分がなぜこんな行動をしてしまうのか?」という事の答えが見つかるかもしれません。
自分の個性を認める
人間はそれぞれ異なる人格や特質を持っています。
これを「個性」と呼びます。
発達障害やパーソナリティー障害でも、社会にある程度適応できれば、それは「障害」ではなく「個性」になります。
「個性」というのは、優れている、劣っている、という事はありません。
ただ、その人の人格や特質であるというだけのことです。
人類全員が100Mを9秒台で走れるわけではありません。
人それぞれは違っていて当然なのです。
もちろん、元障害であった「個性」には、情緒不安定など特有の「苦しさ」があります。
こんな苦しい事無くなればよいのに、と思う事も多いでしょう。
ただ、多かれ少なかれ人生は苦しいものです。
それはいわゆる「健常人」でも同じ事です。
そう思って、どうか自分の「個性」を認めてあげてください。
個性を理解した上で、社会に適応する努力を
自分の「個性」が理解・承認できたのであれば、後はそれをどのように社会に適応させてゆくか?だけです。
もし、注意散漫で、すぐ言われた事を忘れるのであれば、メモを取る癖をつけましょう。
もし他人とのコミュケーションが苦手であれば、どんな言葉で人は傷つくのか、考えてみたり、婉曲的な言い回しを覚えるようにしましょう。
また、コミュニケーション能力が多用される職種よりも、1人でコツコツ仕事ができ、熱中できるような仕事を探してみましょう。
このように、自分の個性がはっきりと認識できれば、社会に適応するためにどのような事をすればよいのかが、おのずと見えてきます。
大事なのは、自分の個性は個性として認めて、どのようにつきあってゆくか、どのように社会に適応させる術を身に付けるのか、を考えて実践してゆく事です。
社会不適合者が向いている仕事
一つ言える事は、これまでの「常識」に捕われないようにする事です。
一流企業の正社員となって、家族を養い(女性は専業主婦)、老後は年金でゆったりと・・などというのはすでに幻想です。
これからさらにドラスティックに「仕事のやり方」は変化していきます。
必要なのは、これまでの常識を打破する事、自分の個性を認識する事、自分らしい生き方を模索する事です。
ライティング、ブロガーなど
人とのコミュニケーションを取るのが苦手だ、出歩くのも厳しい、という方は、自宅にいながら様々な仕事をこなす事ができるようになってきました。
一つは、様々なSNSでブログを開設しながら、その広告収入で稼ぐ方法です。
ただ、現在こうしたSNSは過当競争で、アクセス数を増やすのも容易な事ではありません。
そうした中、ライティング(依頼を受けて原稿をかく)やテレアポ、エクセルなどを使った簡単な処理など、自宅で好きな時間にできる仕事が増えてきました。
基本的には、自宅で誰にも会わずにできるので気楽です。
また、締め切りはありますが、好きな時間を使ってできるので、時間を守るのがつらい人などにもお勧めです。
ただ、収入はそれほど多くありませんので、生活の仕方や、今後(老後も含めて)どうするか、スキルの蓄積をどうするか?などは考えてゆく必要があります。
インターネットを使った商売
この数十年でめざましく発展したのが、インターネットといってよいでしょう。
インターネットの革新的な側面の一つに、生産者と消費者をダイレクトにつなぐことができる事です。
例えば、あなたがプラモデルの作成が得意だったとします。
一昔前までは、単なる「趣味」として周りの人に認識される程度だったでしょう。
ですが、今はインターネットを通じて簡単に情報発信できる時代です。
その技術が素晴らしければ、実際に作成した「作品」を売り出したり、作成の依頼を受付けたりして、簡単に商売をする事ができます。
これまであくまで「情報発信」のツールだったインターネットは、「生産者」と「消費者」を結びつけ、売買契約を簡単に行えるツールに革新的な変貌を遂げました。
もし、あなたが特質できる「何か」を持っているのであれば、ぜひ商売を始めてもよいかもしれません。
事務所等の不動産もいりませんし、自宅で初期投資なしに簡単に商売が始められるのが、もっとも大きな強みです。
田舎暮らしは是か非か
最近、都会を離れて田舎暮らしをする「若者」が話題にのぼるようになりました。
都会暮らしになじめない、人間関係の不全など、都会という社会に適合できない人が田舎暮らしを選択するようになりました。
田舎暮らしは良いのでしょうか?
元田舎に暮らしていた個人的体験から言うと、場所によるなあ・・という感じです。
確かに画一的な環境は少なく(例えば、都会のマンションは、同世代、同年収の人たちが集まってしまいます。)、親切に色々教えてくれるおばちゃんもいましたし、野菜などを持って来てくれるおじいちゃんもいました。
ただ、独特の濃い人間関係というか、村や地域ごとのかたまり意識は強く、逆にはじかれてしまう(村八分というやつ)とほぼ修復は不可能だな、と思わせる怖さがありました。
ただ、基本的に家々の間隔は広いので、日照、騒音、振動、車の駐車スペースなどの心配はほとんどありませんでした。(都会ではご近所トラブルの典型ですね。恥ずかしながら、私は田舎から都会に来たので、逆にこちらのトラブルは起こしてしまいました・・都会って怖いなと。。)
こうした危険性も秘めている田舎暮らしですが、基本的には「良い」と思っています。
それは主に経済的理由によります。
前節や前々節で述べたような仕事は軌道にのれば、もちろんたくさんのお金も稼げますが、標準的には月20万円も稼げれば上々という所です。
この金額で、都会で暮らしてゆこうとすると、ベースとなる不動産(家賃)、光熱費などでかなり取られてしまい厳しいのが現実です。都会生活はとにかくお金がかかるのです。
一方田舎暮らしは、普通に暮らしても、場所にもよりますが10万円以下で暮らす事は簡単です。(もしかしたら5万程度でもOKかも)
収入20万円で、生活費が10万円であれば、月10万円も貯金できるのです!月10万円貯金できれば、年間120万円、5年で600万円です!
これまでの日本人の常識は、正社員になり、都会で暮らし、家族を持つというものでした。
こうした画一的な幻想はすでに破綻しており、共働き世代は60%を超えています。正社員になっても、給与は上がらず夫婦で働かず得ないのです。
こうした過去の幻想は捨て去り、ぜひあなたらしい「人生」「生活」を選択してみてはいかがでしょうか?
その中に「田舎暮らし」という選択があってもよいと考えます。
ピッキング、梱包作業など
少し外に出たり、普通のアルバイトや派遣をしてみたい、という方は、まずはピッキングや梱包作業などの軽作業を選択してみてはいかがでしょうか?
ピッキングや軽作業は、人間関係が不得意な方でも、それほどコミュニケーションを取らずに仕事を進める事ができます。
ただ、個人的な体験からいうと、それほどしゃべる必要はないのですが、バイト内でのヒエラルキー(階層化)は割と進んでいます。
ベテラン勢は「姉貴」「兄貴」と呼ばれ、逆らえないような空気があります。
また、どんなに簡単な軽作業であっても、会社で働いているので、時間管理はきっちりしていますし、行動範囲もかなり制限されています。(例えば、トイレに行きたくなっても、正社員の許可が必要。掲示板に記入し、戻ったら時間を書き込むなど)
まあ、会社に勤める(バイトや派遣であっても)限り、こうした管理はついて回ります。
ただ基本的には、単純作業でそれほど怒られる事もありませんので、お勧めしたいと思います。
これまでの常識を打破し、自分らしい生き方の模索を!
その個性を認めつつ、どのように社会生活に適応させるか、知恵を絞ってみましょう。
ただ、今あなたが当たり前と思っている「社会」はすでに幻想で崩壊しつつあります。
それを踏まえ、常識に捕われない「自分らしい生活」を模索してみてください。