仕事がつまらないから辞めたい…と転職を考える人が結局転職しない理由や心理

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「仕事がつまらないから辞めたい・・転職したい」と悩みを打ち明ける人は周りに結構いるのではないでしょうか?

ただ、その多くが転職せずに、その会社にとどまっている、という事はありませんか?

そういった方たちの理由や心理について解説してゆきます。

辞めたい・・と転職を考える人が結局転職しない理由と心理

「仕事がつまらないから辞めたい」と大騒ぎする人に限って絶対に辞めない、という事はないでしょうか?

ここでは、そうなる理由や心理状態について解説していきます。

辞めたいと言う事でのストレス発散

口頭で「こんな会社辞めてやるわ」「仕事がつまらない、機会があれば転職する」などと公言してはばからない人というのは実は結構な割合で存在しています。

飲み会で少し親しくなると、こういった愚痴を言う人は少なからずいますし、「しらふ」な職場で公言する人もいてびっくりする事があります。

個人的な体験ですが、部署単位でこういった事を公言する部署があってびっくりした事があります。

その部署は、まあ割とストレスの高い営業部隊なのですが、何か理不尽な要求(顧客の場合もあるし、上司命令の場合もある)がある度に、「今度こそ、この会社やめるぞ」「今度こそ○○(顧客の名前)を殴って、会社辞めるぞ」などと物騒な言葉が飛び交います。

周りは「ああ、またやっているよ・・」という感じで見ています。

というのも、この5年ぐらい1人もその部署で会社を辞めた人はいないからです。

この部署では間違いなく、ストレス発散の目的で「会社を辞める」という言葉が使われているのです。

これは極端な例ですが、日頃のストレス発散を目的にして、会社を辞める、転職を考えている、といった事を言う人は実はとても多いのです。

ただ、言うこと自体でストレスを解消しているので、その人が実際に転職活動をする事はないのです。

本人はいたって真面目に転職を考えている気になっていますが、それは無意識に人に話す事でストレスの発散をしているに過ぎないのです。

実は「かまってちゃん?」

こんな会社辞めてやる・・と言いつつさりげなく周りにアピールしている人がいます。

典型的な「かまってちゃん」です。

これに当たる上司はとても取り扱いに困る事が多いようです。

基本的にはクレーマーである事が多いからです。

事務職であるAさんは、とても要求が多い人です。

事あるごとに、上司であるBさんに「なんで私がこの仕事をやるんですか?」「○○さんに仲間外れにされている、何とかしてください。」「今日は残業なしで帰りたいので、この仕事はできません。」など様々な要求や不満を言ってきます。

そして、Bさんにはもう一つ頭の痛い問題があります。

四半期に一度、仕事内容や組織内での不満や方針などについて一対一で面談する機会があります。

この面談の内容は、Bさんの上司にも報告されます。

この面談の度にAさんは「この会社を辞めたいと考えています。自分が仕事をできる環境ではありません。」といって、様々な不平不満を言います。

そのたびに上司であるBさんは、対策を立てたり、Aさんの上司に報告しなくてはならず、面談の度に「こっちが辞めたくなるわ・・」と考えるほど疲弊してしまいます。

このAさんのような「かまってちゃん」は、どこの職場でも一定数の割合で存在しています。

Aさんの心理は、決して会社を辞めたいわけではなく、上司であるBさんに「かまってほしい」という願望があるのです。

これは、恋愛などの感情ではなく、誰かにかまってもらわないと、自分が居なくなってしまうのではないか?という恐怖感があるのです。

このように、自分自身がなく(自分で自分を認めてあげる事)、他人からの強い承認欲求や時には否定的な言動すら求める場合があります。(不良少年・少女が、素行の悪い事をするのは、怒られる事(否定的な事)でも(親から、先生から)かまってもらえる方が、無視されるより余程良いと無意識に考えているからです。)

発達心理学においては、「無関心」(ネグレクト)が一番の悪なのです。

このような心理的葛藤があるAさんは、口では「仕事を辞めたい」と言っていても、実際の行動に起こす事はまれです。

ただ、上司であるBさんがある意味「かまってあげる」という行動をしなくなり、無視した場合は行動を起こすかもしれません。

スキル不足は認識している

上司が嫌だ、仕事がおもしろくない、残業が多い、などなど様々な不平不満を言いつつ、中々転職しない人達がいます。

自分のスキル不足を理解している人達です。

逆な言い方をすれば、転職すれば、給与が下がったり、(下働きの)単純作業になってしまい、今より立場が悪くなると考えているという事です。

こうしたケースは、大体30代~50代ぐらいの正社員で多く見られます。

現在社会では、「年功序列」はすでに崩れたという事になっていますが、実際にはその残骸があちこちに見られます。

特に40代後半から50代は、年功序列で給与が上がって、上がりきった世代です。

「この仕事レベルで、この給与???」と若手から驚嘆されるような給与を頂いているケースも少なくありません。

40代~50代という年代は、転職はとても厳しいのが現実です。

よほど高度なマネージメント能力や実績、特殊なスキルを獲得していない限りは、給与アップでの転職は難しいでしょう。

ただ、「会社に対する不平不満」を言っている時点で、その人の会社でのスキルアップは終了しています。

なぜなら、不平不満があるのであれば、その事を上にしっかりと上奏して、会社を変えてゆく事を求められる年代だからです。

もちろん、大企業やワンマン経営の会社で「会社を変える」事すら難しい、不可能だ、という事はあるでしょう。

そうした場合、将来の転職を見越して、自分のスキルアップに邁進すべきです。

周りに不平不満を漏らしている場合ではないはずなのです。

給与はある程度満足している

周りで多くの転職者を見てきて、気づいた事があります。

給与が現在の水準よりUPする場合は、あっさり転職する場合が多いなあ、という事です。

これは、データにも表れていて、転職理由の3大理由の二つが「給与が不満」「会社の将来が不安(つまり金銭的な問題)」お金の問題なのです。(ちなみに残り一つは、仕事のやりがいです。)

つまり、自分のやりたい仕事がある程度できて(多くの人にとっては今やっている仕事?)、給与がアップすれば人は間違いなく転職するという事です。

これは、自分の実感とも合っていて、同じ職種でヘッドハンティングされた場合(当然、現在の給与水準よりも高いものを提示されます)は、ほぼ100%転職していました。(私がいた会社は、中小企業で、多くは大手からのヘッドハンティングでしたので、「会社の将来性」も担保されますね。3大理由を網羅すれば、人はほぼ転職を決意するという事ですね・・)

さて、逆の視点で見てみると、仕事がつまらないと不平不満を言うわりに、転職しない人達は、ある程度は現在の給与に満足している、という言い方もできるでしょう。

もちろん、給与というものは、上を目指せば際限がなくなります。

ただ、少なくとも現水準の給与体系で、ある程度は生活できる(ぜいたくできなくとも)、ある程度将来を見越した「貯蓄」ができている、という事がいえるでしょう。

現状は不満だが、踏ん切りが付かない人たち

現状の仕事内容、会社での人間関係、その他の問題で不平不満がありつつ、中々転職に踏み切れない場合があります。

実は、私自身がこのパターンで、転職を決意して転職するまでに6年ほどかかりました。

最大の理由は、全くの異業種でしかもフリーランスに近い仕事だったからです。

ですので、ベースとなる勉強や資格取りに2年、研修や実績を積むために4年ほど費やしました。

研修や実績経験は土日を使っていました。

二足のわらじは思ったより大変で、大変もどかしいものだ、という事が分かりました。

ただ、一番つらかったのは、仕事のモチベーションの維持です。

何しろ、自分のやりたい仕事は決まっているわけです。

ただ、その仕事ができるのは土日のみで、他の月~金曜日ははっきり言ってやりたくもない仕事をやらなければなりません。

もちろん、十年以上やっている仕事です。

やる気はなくとも、ある程度こなす事はできます。

ただ、難しい仕事や土日も残業しなければならない仕事は当然のごとく断っていましたし、人脈作りも興味ありませんでしたので、役員クラスとの飲み会などがあっても、それとなく辞退していました。

そうした雰囲気は、周りにも伝わるのでしょう、「あいつ、なんだかやる気が・・」とは思っていたと思います。

仕事ができないやつ、とは思われていなかったと思いますが、年齢も40代ですので、半分窓際族みたいに思われていたのではないでしょうか?

そういった周りの認識が何よりもつらい事でした。

今、新しい仕事を始めて思うのは、もう少し早く決断してもよかったのでは?という事です。

ありとあらゆる事を想定しても、やはり人知の及ばない部分があるものです。

飛び込んでみて始めて気づく事や、成長する事も山ほどあります。

もちろん、何も準備せずに飛び込むのはバカのする事ですが、やりたい仕事があるのであれば、思い切ってやってみたら?と思うのです。

私の実感として、6年は時間をかけ過ぎでした。

その半分でもよかった、と現在では考えています。

本当に転職活動を始めたら、間違いなく黙ります

多くの転職者を見てきて、99%の人に言えるのは一つです。

それは、「本気で転職を考えている人ほど、周りにそれを吹聴しない」という事です。

ある日突然「俺、転職する事にしたわ。あとよろしくね。」という感じです。

逆に、「仕事がつまらない、転職を考えている」と周りに言う人ほど、転職活動はしていないか、していてもあまり本気でやっていません。

むしろ、周りに言うことでストレスを発散している場合の方が、圧倒的に多いのです。

ちなみに、先ほど転職まで6年かかった私の事をお話しましたが、会社の人間にしゃべったのは、わずか5ヶ月ほど前の事でした。

ですので「仕事がつまらない、転職をしたい」という人の話は、あまり真面目に聞かない方がよいでしょう。

話半分と思って、ただうなずいて話を聞いてあげるようにしましょう。

本気で転職を考えている人は、なるべく周りには悟られないように活動します。

そして、ある程度話がまとまっている、内定が取れているという時点から、周りにも話すようになる、という事を覚えておきましょう。

辞めたい、と騒ぐ人たちはほっておいて、自分自身で判断を

本気で転職を考えている人ほど、その事を周りには言わないものです。

ですので、「仕事がつまらない、転職活動している」という言葉を鵜呑みにして、自分が持っている不平不満をそれに同調させて転職活動を始めると、思わず足下をすくわれる事になりかねません。

転職の決意、タイミングなどは、自分自身でしっかりと決めて判断してみましょう。

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